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2003.05.01 update |
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FanFiction Novel 「未来はあるか」: FINAL FANTASY XI |
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「この、女……」
男の顔が、怒りに歪んだ。負けじと睨み返す。その顔が歪んだまま、笑みに変わった。
肩を捕まれ岩の地面に押し倒される。溜まった水が、ぱしゃんと髪を濡らした。
男の手がサブリガをひっぺがす。露にされた下半身に、あたしは息を止める。
(犯される……)
脚をすり合わせ必死に閉じる膝を易々と割り開いて、男が身体をねじこんでくる。のしかかる男の口から血が滴って顔にかかった。
目に入った血がしみる。だけど、目を閉じるのが怖い。
指が、誰にも触られた事のない柔らかい所に、こじ入れられる。
「いやぁ……やめて、お願い」
怯えを含んだ自分の声に驚いた。あたしは戦士なのに。剣を振るって敵を斬り倒す戦士なのに。これじゃまるでただの小娘だ。
悔しさに、涙が零れる。理不尽な暴力にただ屈するしかない自分に、怒りが沸く。
不意に、男が目を見開いた。驚きとも呆れともつかない顔で、あたしを見下ろしている。
「お前、まさか。経験ないのか?」
あまりの辱めに、唇を噛みしめ、顔を逸らせる。
「そうか、そりゃ悪かったな。今さらだがー……なるべく優しくしてやるよ」
「何が優しくよ。ふざけないで。今すぐ手を離しなさい!」
「……やっぱりエルヴァーンだな。処女でも、裸に剥かれて組み敷かれても、そんだけのことは吐くのか」
男は指をぺろりと舐めた。血のまじった唾液に滑らせた指を、そこへ伸ばす。
「い、いやっ」
くちゅ、と音がした。異様な感覚だった。
「あ、あぅっ……」
指がぬるぬると這い回る毎に、そこが熱を帯びて来る。
「い、いやぁ、あ、あ、さ…るなっ……」
指先がある一点に集中する。乱暴なくせに細かい動きで、指がそこを嬲る。意志に反して、がくん、と腰が揺れた。
強烈な感覚が背筋を走り抜ける。あたしは身体を仰け反らせ、力の入らない指で男の腕を掴んだ。
「んあぅ! あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ!」
「ああ、ちっと刺激が強ぇかな」
ふっと指が逸らされる。再び襞の内側へ移動し、かき回す。入口を探り、指が、侵入する。
「やああっ……ひっ…ひあっ…ひああ!」
指が、ずるずると出し入れされる。粘膜を擦るその刺激に、びくびくと身体がのたうつ。
「気持ちいいのか? 濡れて来てるな。見てみろよ」
男は指を引き、あたしの鼻づらに突き付けた。それは透明な粘液に滑り、てらてらと光っていた。
屈辱に対する怒りと認めたくない快感。目眩がするほどの感情の中で、身体が意志に反して翻弄される。力の入らない腕がもどかしく。
気がつけば、しっかりと抱き締められていて。
肩が、回された腕と顎でがっちりと押さえられ、膝を抱えられて。
「なるべく、力抜いてろよ」
耳許に囁かれてはじめて、あてがわれた熱い感触に気づいた。
「嫌! やめてお願い許して!」
男は容赦なく、腰を突き出した。貫かれる痛みが、頭を白くさせる。なのに、粘膜を押し開いて入ってくる感覚は妙にリアルで。
ぶつん、と何かが切れた。チリチリとしたむず痒い痛みがさらに加わる。
「いやあああ"あ"あぁぁ! い、痛い……いた……い」
(奪われた。こんな、名前も知らない男に……こんな場所で……)
「あぁ……ぁ……あ……あぁ……」
男の動きが激しくなる。何もできない。ただ痛みに耐え、されるがままに犯されて、少しづつ高められていく感覚に、淫らに喘いで。
悔しいのか痛いからなのか、溢れる涙を拭く事すら出来ずに、あたしは悲鳴を上げ続けていた。
やがて回復した身体を回復魔法で癒し、迷路のような枯れ谷を抜けて、男はあたしをバストゥークまで送り届けた。壊した防具を買いそろえ、新しい武器まで買い与えて、男は去っていった。
気紛れに襲った女が処女であったことに罪悪感でもあったのか、単なる気紛れか、理由は知らない。
強くなりたい。飛空挺に乗ってみたい。他の国を見てみたい。そんな夢を見ていた脳天気な生活は終わった。
誓った復讐が、あたしを強くするだろう。
その時を想って、あたしは薄く笑みを浮かべた。
end
ヒュム×エル リターン!と思ったら愛のない強姦モノなっちまってしょぼーん 続きはあるんですが。一応。
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