2003.04.17 update
 FanFiction Novel 「饒舌なキス」: FINAL FANTASY XI




「あんっ、あうっ、も、もぅ許してぇ……」
シーツに突っ伏して、尻を高く突き出す格好で、あたしは必死に彼に訴えていた。
彼の長い指がお尻とあそこの両方に入っていて、ぐちゅぐちゅと音をたててかき回している。中で擦れて、あたしはイきそうになってお尻を震わせる。
「も、イく……」
「まだ駄目だ」
ぞくぞくとしたソレが這い昇って来る直前、彼が乱暴に指を引き抜いた。じゅぽっ、ってすごい音をたてて。
「あはぁあっ……やだぁ、ヤめちゃやだぁ。イかせてぇぇ」
イく寸前で刺激を止められて、あたしは悶えた。恥ずかしい格好のまま、あそこが、お尻の穴が、ヒクヒク痙攣してるのが自分でも解る。
「はぅ……あ……はぁ……」
ずるりと腰を倒して、荒く息をつく。無意識に太股をすり合わせるけれど、そんなんじゃ求める快楽は得られない。たまらずに股間に伸ばした手を、彼が素早くつかんだ。
「何してる。自分でしようなんて許さない」
「だって、だってジェネがいじわるだから……おねがっ……も……許してぇ……」
泣いて腫れた目から、再び涙が溢れる。彼が優しい仕種で涙を吸ってくれる。顔に触れる唇の感触だけでも快感に思える程、感覚は追い詰められて。
でも、イかせてもらえない。
何度も何度も焦らして、与えては取りあげて。

力なくくたりと仰向けに転がった身体、彼の手がそろりと伸ばされる。あたしは無意識のまま、大きく脚を開く。
「自分で見てみろよティナ。すげぇな。ぐちょぐちょだよオマエ。中まで丸見えだ」
彼が背後から抱きかかえるように、あたしの膝裏に手を入れる。覆いかぶさるような彼の胸に押されて、自分の秘所を覗き込むような格好をさせられる。
中心の襞は開ききって、とめどなく汁を溢れさせていた。執拗に弄られた陰核は赤く勃起して襞の間から突き出して。
彼の指先が、襞の中を浅くかき混ぜる。ちゅぷちゅぷと小さな音がして、蜜が糸を引いて彼の指にからみつく。
「ああぁぁぁ」
それだけでもうイきそうになって、あたしはきゅ、と目を閉じた。が、またしても彼は指を引いてしまう。
「ぁああ……あ……だめ……」
叫びだしそうな欲望と裏腹に、ぐったりと身体が弛緩する。意識が遠のく。

気絶しそうなあたしの身体を、彼は易々と持ち上げる。後ろから膝をすくう恥ずかしい格好で。
熱く滾るそれが触れたと思う間もなく、彼の腕の力が緩み、貫かれる。身体が。
「んああああああー」
一気に覚醒へと引き戻され、あたしは悲鳴を上げた。それは待ち望んでいた感覚。愛しい彼と深く結びつく、歓喜の瞬間だ。同時に痛みと苦しさもあたしを襲う。
痛い痛い痛い。人間の中では小柄なミスラ族に、エルヴァーンの剛直は大きすぎる。
ギリギリまで張りつめたあそこを熱く固い感触が擦りあげる。骨盤がぎしぎしときしむ。
彼が腕を緩めるたびに、みずからの体重が再奥を突きあげる。あたしは必死で手を伸ばして彼の首にしがみつく。
「あうっ! あうっ! ひあっ! ひああっ!」
「気持ちイイのか? 気持ちイイんだろ? ティナ、答えろよ」
彼が耳もとで囁く。その声が興奮に少しうわずっていて、驚いた。ふだんはもっと余裕っぽいのに。
「きもちいいっ! イっちゃう! ジェ……イっちゃ……イぁあああああっ!」
すでに焦らされまくって追いつめられてた身体はあっという間に達してしまった。襲って来る痙攣に身を任せ、頭の中がまっしろになる。

気がつけば、横たわる彼の胸の上に抱かれていた。まだ繋がったまま、ゆるゆると彼の腰が揺れている。
「ふああ……あ……ジェネ……」
「ったく痛ぇよ。思いっきり爪立てやがって」
苦笑する彼の肩から胸にかけて、赤い傷痕が幾つも走っていた。あわてて両手を見れば、爪の間に血が滲んでいる。
「ご、ごめんっ……」
「ティナ。好きだ」
彼が腰を突き上げた。ガツンと、お腹の中に衝撃が走る。
「はぅん! あ、あたしも好き! ジェネが好きだよぉ!」
「ホントかよ……」
「あうっ! ほ、ほんと、だもんっ! ひあっ!」
くるりと、彼が身体を入れ替えた。覆いかぶさる瞳が、揺れている。
快感と苦痛に翻弄されながらも、あたしは必死で目をあけて、彼を見つめた。頬に手を伸ばして、そっと撫でた。
「ほんっ、とうだよ! ジェネ、大好き……」
彼が笑った。ふ、と息を吐き、身体をかぶせる。容赦なく腰を動かしはじめる。
「顔、ひっかくなよ」
「ひぁああっ、あ、あ、あ、あ、あ!」
応える余裕は、あたしにはなかった。


「ティナー♪」
聞き覚えのある高い声に、あたしは振り向きながら、顔の前で腕でおおきくばってんをつくった。
横に立ってるジェネの額にぴきっ、と青筋が浮いてるから。見えないけどわかる。絶対浮いてる。
抱きついてきたレイヴンさんが、回した腕はそのままに、身体を仰け反らせてあたしを見つめる。
「なぁに? その腕」
「えと、あのレイヴンさん。彼がいる女の子は、普通、他の人とキスしたりしないと思うの」
レイヴンさんは膝をついたまま、ジェネのほうを見上げ、にまーっと笑った。
「ははーん。焼きもち焼きさんねぇ、彼。じゃ、しばらくはティナとのイイコトはおあずけにしておくわね」
腕をほどいて、レイヴンさんがすらりと立ち上がる。高くて見にくいけど、背の高さはジェネとほとんど変わらないみたい。背の高い人なんだ。
レイヴンさんがひょいと手をのばし、ジェネの頭を抱えよせた。あっと声を出す間もなく、彼の唇を奪う。
「……!」
「彼と別れたらいつでもいらっしゃいね、ティナ!」
あはは、と笑って手を振って、レイヴンさんは走っていった。向うにグランセスさんが苦笑しながら立っている。
ジェネは、レイヴンさんを目で追って、ぼんやりと突っ立っていた。
あたしは彼のお腹を思いっきりつついた。




end


よく見たらけっこう長いですね(汗)
レイヴンがとにかくスッ飛んだキャラなので、動かしやすさはピカイチですw
次の犠牲者はたぶんジェネシスでしょぉ。その前にパーシヴァルか……



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